遠投カゴ釣り(真鯛5)竿が折れる!ウキ止め方法に注意

ステップ4、竿の違い(両軸、スピニング用)とウキ止め方法

こんにちは! 一平です。
第36回は、両軸、スピニング用竿の違いと、両軸用竿を使う場合のウキ止め方法の検討です。

写真ー1 淡路島 海釣り公園メガフロートを望む


1.両軸リール用竿の特性 

 これから両軸リール用竿を、ずっと使っていくことになりますから、その特性を把握しておきたいと思います。そこでまず、スピニング、両軸リール用の竿を比較しました。

図―1 のA、Bはシマノの両軸用とスピニングリール用竿4号で、そのガイド部分の写真を示します。   Aは、 磯遠投EV4-520RP両軸用竿) 
        Bは  磯遠投EV4-520PTSスピニング用竿)です。 
        
2つの竿は、長さ(5.2m)も、先径/元径(2.3/28.4φmm)も同じです。

また、表ー1はA,B竿ガイドの内径を比較したものです。

図ー1 磯竿4号ガイド部分比較

図ー1 磯竿4号ガイド部分比較
(A・両軸リール用、B・スピニングリール用)

表ー1 竿ガイドの内径比較

表ー1 竿ガイドの内径比較
(シマノ磯遠投4号竿・5.2m)

図―1、表―1 より

  • 両軸リール用竿の方が、ガイドの数(5.2mのシマノ4号竿)は多く12個です。
    スピニング用竿のガイド数は9個です。

  • 竿ガイドの内径について、
    竿先は4.5mmφと同じですが、竿先から2番目、3番目は両軸用で2.5mm、3.0mm、スピニング用で5.0mm、6.0mmと両軸用が、小さい。手元側に一番近いガイドでは、両軸用8.0mmφ、スピニング用で17.0mmφと断然両軸用が小さいことが分かります。

  • 両軸リール用の竿は、道糸が直線的に放出されるので、ガイド径が小さくてもラインの抵抗は少なく、安定的にスムースに糸は出ていくことが分かります。
  • ガイド数が多い方が、思い切り投げたとしても、竿にかかる力を竿全体に分散できるので、遠投用には向いていると思われます。
  • スピニングリール用の竿は、スピニングリールから、らせん状に放出されたラインを小さいガイドで受け止めると抵抗になるのでガイドは大きくできていると考えられます。

シマノの両軸用とスピニング用竿4号の比較を、表―2に示します。

表ー2 両軸リール、スピニングリール用竿の相違

表ー2 両軸リール、スピニングリール用竿の相違

表ー2より、両軸リールとスピニングリール用の竿の相違は、投入時の竿の持ち方と、道糸放出時の軌道の違いからくることが分かりました。
従って、リールシートの位置、ガイドの大きさ、ガイド数が異なってくるのだと思われます。

2.ウキ止め方法(両軸用竿4号)について  
 1.で両軸用竿のガイド径が非常に小さいことが分かりました。そこでウキ止めの方法も考えておく必要があります。

図―2は、ウキ止めゴムがA、Bガイドの中間にある場合を表していて、ウキ止めゴムが、竿先の方向へ出ていく様子を示します。ウキ止めゴムはスムースにガイドBを通過するのでしょうか。
                                

図ー2 両軸リール用ガイドを通るウキ止めゴム

図ー2 両軸リール用ガイドを通るウキ止めゴム
(竿:シマノ磯遠投EV4-520RP)

                   

 両軸用竿4号の A,B,C のガイドの穴径は約  3.0mm, 2.5mm, 4.5mm です。
Bの穴径が2,5mmと最も小さく、このガイド穴をウキ止めゴムが、スムースに通過することが必要です。
道糸5~8号用のウキ止めゴム(SEIKO 5~8号用)のサイズは、最大径約2.5mmφ×5.5mm長さです。最大径は、Bのガイド穴径とほぼ同じ大きさとなり、ウキ止めゴムはBのガイドに引っ掛かってしまいます。

これを図―3に示します(ウキ止めゴムはSEIKO 5~8号用)
通過するとしても相当な抵抗が糸や竿にかかります。ケースによっては竿先を痛めてしまうかもしれません (使用する道糸のサイズは6号)

図ー3 ウキ止めゴムがBガイドを通過する様子

図ー3 ウキ止めゴムがBガイドに引っかかる様子

                                          
そこで、ウキ止め方法は、ウキ止めゴムでなく、ウキ止め糸で結び目を作る必要があります。
図―4は、ウキ止め糸で、結び目を作る方法を示しています。

図ー4 ウキ止め糸で結び目を作る方法

図ー4 ウキ止め糸で結び目を作る方法

                     
                                        
3.まとめ 

  • 遠投カゴつりの時の、道糸はナイロン6号が一般的ですが、ウキ止め方法は、ウキ止め糸を使う必要があります。
    レグロン道糸6号の径は 0.405mmで、ウキ止め糸の径は約 0.2mm 程度です。
    従って、結び目のこぶの大きさは、0.2×2 + 0.405 = 0.80mm  程度と考えられます。これは一番小さいガイドBの穴径2.5mmも楽々通過しますから、竿も安心です。

以下の図ー5に、ウキ止めゴムとウキ止め糸で作ったこぶの大きさを比較します。

図ー5 ウキ止めゴムとウキ止め糸で作ったこぶの比較

図ー5 ウキ止めゴムとウキ止め糸で作ったこぶの大きさ比較

  • しかし今度は、結び目のこぶが小さすぎて、シモリ玉の穴を通過してしまう危険性があります。浮き止め糸3号の3回巻きでこぶを作り、シモリ玉を固定して道糸を引っ張ります。 するとシモリ玉が、Lサイズの場合(YO-ZURIスーパーシモリ玉)は、結び目は簡単にシモリ玉を通過します。しかし、Mサイズだと通過せず、結び目がシモリ玉を押し上げていきます。
  • ウキ止め糸4号×3回巻きでは、強い力で道糸を引いても、シモリ玉がLサイズでも、結び目は道糸を通過しません。

ウキ止め糸3号を使うなら、シモリ玉はMサイズ以下が必要です。
安全を考えるならウキ止め糸のサイズは4号以上で、3回巻き以上がお奨めです。

第37回は、遠投カゴつりの投げ方について報告したいと思います。

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コメント

  1. 月夜 より:

     こんばんは。

    おつかれさまです。

    ウキ止めゴムって!(@@

    そんな便利なものがあったんですか?

    私は昔から”OWNER”のウキ止め糸を使ってました。

    てか、両軸には必要ないことが判り勉強になりまして安心しました(^^;

  2. 神戸市ひでくん より:

    第一精工キングウキ止めゴムがいいです使ってみてください

    • 一平 より:

      コメント有難うございます。第一精工キングウキ止めゴムは知りませんでした。
      ウキ止め糸のような細いゴムなのですね。早速使ってみます。

  3. 通りすがりです より:

    釣りを中学生から何十年ぶりかで、健康のため再開し、夜釣りもいいかと思い、投げサビキ用の竿をネットで買って、ウキ止めゴムが、小さいガイドを通らないので、不良品をつかまされた!、と思い、ガイトを普通の大きさのものをつけなおそうと検索していたら、こちらにたどり着きました。確かに、ウキドメイトとどこかに書いてあったような気がしましたが、ウキ・ド&メイト(仲間)??(笑)という商品名なのか?とスルーしました。小学生の時に電気ウキ(その時かった電池のパッケージデザインが今と一緒で、かつ、今も使用できたのには驚いた)にあこがれて買って、結局何十年も使わずにとってあったウキ止めゴム(それも3サイズ。釣り具店の店主に勧められたか。ウキ止めゴムの使用図も小学生には、確か理解できていなかった)がありましたので、その先入観もありました。ウキ止めゴムが通らない様子やウキ止め糸の号数までご親切に書いてあって、ありがとうございます。自分は、細かいことは苦手なので、4号サイズのウキド・メイト(仲間)(笑)を買おうと思います。ここまで、細かく書いてあるサイトはなかなかないので、すごいと思います。これからも頑張ってください。

    • 一平 より:

      通りすがりさん、有難うございます。今で64回ですができれば100回までは、書きたいと思っています。

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