遠投カゴ釣り(真鯛6)竿、スピニングはビタ止め!両軸は押す!

ステップ5、遠投カゴ釣り、遠投方法について

こんにちは! 一平です。
第37回は、遠投カゴ釣りの投げ方です。

1.タックル準備完了 
 第33回から、両軸リールや竿、遠投カゴ、ウキなどを検討し道具が揃ってきました。
こうなると、釣り人の習性です。釣りに行きたくて、行きたくて仕方がなくなります。
平磯海づり公園で、美人の真鯛ちゃんが、待っているのですから・・・・
しかし、一平はここが肝心だと思っています。
バックラッシュという特殊な障害があるのですから、これだけは解消しておく必要があります。家族をほったらかして、カワイ子ちゃんに走ったら、必ずツケは回ってきます。

写真ー1 5月の淡路島

写真ー1 5月の淡路島
(あわじ花さじきより東海岸を望む)

      
もう1年以上も前のことです。
平磯海づり公園で、真鯛釣りをしていたら、まだ20代だと思われる若い釣り人に声をかけられました。「よく飛ばしますね~、真鯛を釣っているのを見てうらやましいです」と言われた。
こんなに若い人から声をかけられることは、珍しいことだし、なんとなく訳がありそうなので、「真鯛釣りはいかがですか?」と聞いてみた。すると彼は
「私も、真鯛を釣ろうと思って、遠投カゴ釣りに挑戦しました。しかし、釣り場で何度もバックラッシュを起こし、それ以外にもいろいろあって、とうとう心が折れてしまいました。
それで、先日新しいリールも竿も売ってしまった」と言うのです。
聞いてみると、遠投練習もしないで、実釣りに挑戦していたらしいことが分かりました。
一平もいろいろと経験しましたので、彼の気持ちが痛いほどよく解りました。ネットに情報は溢れていますが、断片的なものが多く、なかなか目的を達成するまでにはいたりません。

「もう、遠投カゴつり用の道具はすべて売ってしまった」と言うので、一平は何も言いませんでしたが、もう少し早くお会いしていれば、少しはお役に立てたかもしれません。

2.遠投方法について 
 遠投カゴ釣りのキャスティング方法について、まとめてみました。
キャストする前に、メカニカルブレーキと遠心ブレーキの調整が必要ですが、これらについては次回(第38回)で詳しく報告します。

(1) 遠投カゴ釣り 両軸リールでの投げ方 

① 左手で竿を持ち、仕掛けを巻き取る。垂らし部分は短くする(30~50cmくらい)
② 左手親指でスプールを押さえ、右手でクラッチを切る
③ 左手親指でスプールを押さえたままで(道糸がカゴに引っ張られている状態で)
  右手で最初のガイド近くを、竿と道糸と同時に握る(写真―2)

写真ー2 竿と道糸を同時に握る

写真ー2 道糸を張った状態で竿と道糸を同時に握る

                 
④ 肩の高さで、竿を水平に構える。
⑤ スタンスは 図―1 の様にとる。足は肩幅ていどです。

図ー1 スタンスの取り方

図ー1 スタンスの取り方

 

スタンスはAのように、投げ方向に平行にとるのが基本のようですが、この場合は膝の屈伸によって勢いをつけているようです。一平は、それほど体力がないのと、投げやすいのでBのようなスタンスを取っています。

⑥ 右足に体重を乗せ、左足を前に踏み出し、竿先を前方45度上方向に投げる。
  このとき、できるだけ糸の出て行く方向と竿が、一直線になるように竿を出す。

図ー2 糸の出て行く方向に竿を向ける

図ー2 糸の出て行く方向に竿を向ける

                

オーバースローが、ブレなくてコツをつかみ易い気がしますが、慣れてくるとスリークォーターの方が楽に投げられると思います。

⑦ 最後は振り切らない。スピニングのように ビタ止めは絶対にしない。これがバックラッシュを起こす大きな原因です。「どーん!と竿を押す」イメージで投げる

⑧ カゴの着水と同時に、左手の親指をスプールに押し付け(サミングし)、バックラッシュを防ぐ。投げた瞬間にもサミングをしますが、これはメカニカルブレーキを緩々(ゆるゆる)にし、強力な力で投げる時です。初心者の場合は、着水時のみでOKだと思います。

以上が概略の遠投カゴ釣りのキャスティング方法です。
一平は ⑥、⑦が特に重要だと思っています。
飛距離を出そうとして、思い切り竿を振ると、必ずバックラッシュを起こします。
竿先が揺れると、糸の出が妨げられ、バックラッシュが起こりやすいと思われます。

ライトショアジギングでシーバスロッドなどを振るときは、あのPEラインの「ビュッ!」という音がたまらないですね。ですが、カゴ遠投では「ビュッ!」は我慢してください(笑)

その代わり、90mの遠投ができるようになると、今度は、両軸リールが、うなり声を上げるようになります。「ブウッー」という低い風車(かざぐるま)が回るときのような音です。
アブガルシア6500cs Rocket Chrome Ⅱ は「シャーッ!」という甲高いすごい音を上げます。
みんなそれぞれ自己主張があるようです。

(2) 動画で研究 

「百聞は一見にしかず」です。動画という最近の武器があります。
You Tube ではいろいろな人が実演をしてくれていますので是非そちらを参考にしてください。Fishing PIALE カゴ釣り遠投大会(フィッシングショップ マイムス主催・ピアレのウキ販売会社)なるものも開催されています。ここでは、ピエールさん、片浜遠投師さんなど、130~140mの遠投をするツワモノもおられます。

その中でも一平は、2009年2月に ㈱ V.I.Pプロジェクトの横浜フィッシングショーで公開されたVIP プロモーション前編(後編) が秀逸だと思います。これは、初心者には大変参考になります。ネットで検索すれば、必ず出てくると思います。

写真ー3 平磯真鯛

写真ー3 平磯真鯛 小さいけど、塩焼きサイズですよ~

               

さて、100m以上の遠投を目指すなら、まず錘(おもり)は15~20号以上となります。
PIALEの遠投大会で120m 以上の上位者は、ほとんどがカゴと錘の総重量が120~125gです。
竿は、第34回で報告したように、「硬さは半端ない!」の「がまかつ・かごスペシャル4-63」が使われています。この竿の錘負荷はカタログで8~20号です。

120gと言うのは、錘で言えば32号です。竿の最大負荷が20号だと言うのに、競技者の皆さんは32号相当の重さのカゴを、ビュんビュんと思い切り投げている訳です。
竿の負荷とは、一体何を表しているのかと思いますね。一平もこの辺のことが分かるまで、非常に心配でした。肝心なことはあまり報告されていないんですよね~

さて、平磯海づり公園の真鯛釣りでは、60~70mぐらいの遠投で十分です。主体はあくまで釣りであって、遠投競技ではありません。
両軸遠投のカゴ釣りの特長は、軽い力で遠くに投げられる、同じところに投げやすいです。
それに、ひょいと軽く投げても、カゴとウキが流れるように一直線に飛んでいく「かっこ良さ」です。
そこそこ投げられるようになったら、競技でなく、釣りを楽しみましょう。

次回(第38回)はメカニカルブレーキ、遠心ブレーキの設定の仕方です。

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コメント

  1. 月夜 より:

    こんばんは。

    おつかれさまです。

    両軸の投げ方は私も始めた頃は動画がないので悩んでました。

    当時、”遠投師の部屋”とか”ハッピーな釣り”のHP動画でイメージを掴んでました。

    今はyoutubeがありますから便利になりましたね。

    然るに遠投されるスタンスは個々によって違いがあるのを初めて見た経験があります。

    それはマイムスのカゴ釣り遠投大会に出場した時に目が点になりました。

    タックルも凄いのですが選手は皆、セオリー通り(竿の撓りを生かして)

    で、投げ方ですが”竿を押す”は基本でやってます。

    右利きならリリース後に左手で竿尻を引く?

    てか、私には出来ませんでした・・(--;

    • 一平 より:

      月夜さん、早速読んでいただいて有難うございます。一平は、マイムスの遠投大会はビデオでしか
      見たことがありませんが、すごいですね。本当に120mを超える遠投をする人達がいるのですね。
      よくリリース後に左手で竿尻を引くとネットで書かれてありますが、一平は、あまり意識したことが
      ありませんので、書きませんでした。月夜さんの言われるように、意識して出来ないのは当たり前の
      ような気がします。コメント有難うございました。

  2. 評論家 より:

    遠投ロケットカゴ釣りで真鯛を狙い始めて、1年ちょっと経ちました。
    平磯海づり公園に10回以上通いましたが、ここでは未だ真鯛と呼べる
    ようなサイズを釣っていません。良くても27cm~28cm止まりです。
    今までスピニングリールとインターライン竿の組み合わせで、投点が
    70~80mを流していましたが、良いサイズが掛かってくれません。
    時々、両軸リールでそれよりもはるか遠投で釣りをされている方を何人も
    見かけ、少しでもより遠くに投げられたらと、今回両軸リールを買って
    これから遠投の投げ方の基礎から身に着けようと思っています。
    両軸リールは石鯛釣り用しか経験がなく、遠投用として基礎から学ぶ点で
    このページが非常に参考になりました。
    未だ遠投練習していないので、当分はスピニングリールでの実釣になります。

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