一平の「真鯛の味」雑感

「真鯛の味」 雑感 

 第53回から58回までは、竿について報告しました。これには相当のエネルギーがいりました。遠投かご釣り用の両軸用竿についてのデータや記事があまりに少なかったからです。竿に満足している時には、見向きもされない記事ですが、竿の購入を考えるときには、きっと大いに役立つことと思います。
さて、第59回は一平の「真鯛の味」雑感です。

真鯛の釣れる明石海峡の写真

写真ー1 淡路・道の駅(岩屋)より明石方面を望む(2020年10月13日)

(1)美味しい真鯛 
 腐っても鯛(たい)、エビで鯛を釣る、鯛の尾より鰯(いわし)の頭・・・  鯛は、古来から日本では最高級魚として、祝いの時やお目出度い席に欠かせない魚です。
万葉集が書かれた平安時代には、すでに上等な魚として記録されているし、江戸時代には将軍家や宮中で、高級食材として、珍重されていました。
また、縄文時代の遺跡からも鯛の骨が、出土されていることから、日本人にとっては大変馴染みの深い魚であったことが分かります。また、高級魚として扱われてきたことが、多くの諺(ことわざ)からも見て取れます。
図―1に、江戸時代に鯛やマグロは、どのように扱われていたかを示しました。

江戸の食文化(魚)の説明

図ー1 江戸時代の食文化(気ままに江戸、魚もろもろ 江戸の食文化より)

 
現在では、養殖技術の進歩と共に養殖物の鯛※1)が、大量に出回るようになって、価格は下がり、スーパーにも鯛は日常的に並ぶようになりました。
このため、鯛は手に入れにくい高級魚ではなくなりました。

私は、スーパーに並んでいる鯛と、釣ってその日か翌日に食べる鯛との味の違いに愕然とします。初めて釣った真鯛を、食べた時の女房殿の第一声は、
「タイってこんなに美味しい魚だったの!」です。釣り人達は、このことを良く判っており、「美味しい鯛を食べられる」これこそが釣り人の特権であると信じています

しかしながら、自分で釣った魚が美味しいというのは、自己満足の言い訳の場合がほとんどだと言う人もいます。
確かに釣った魚は、その個体によって臭いの強いものがあったり、よく肥えていたり、やせ細っているものがあったりします。産地によって脂ののりかたも、また、天然ものと養殖物での違いもあります。美味しいかどうかの判断は、きわめて個人的なものであり、味覚も千差万別であり、美味しいかどうかの議論はあまり意味がなさそうです。
それよりも、どうしたら美味しく食べられるかを考える方が重要ですね~

真鯛の血抜きの説明図

図ー2 真鯛の血抜き

(2)美味しい真鯛の持ち帰り方 

  1. 真鯛の血抜き

 釣った真鯛を美味しく持ち帰るには、釣った後の「処理の仕方」が重要です。

魚は、釣った後、狭いところや動きにくいところに入れられると、ストレスでうまみ成分であるアミノ酸が分解されるようです。これを防ぐため「活け締め」を行います。
血抜きをしない魚は、生臭くなります。
そこで、具体的には、図―2のエラの部
分と尾の部分を切り込みます。
                            
一平は、大きな真鯛を釣ったときは、まずナイフで絞めて、次に大きなバッカンに塩水を入れて血ヌキをします。尾の部分は切り込みをしません。締めてしばらくは、心臓が動いており、エラの部分だけで十分だと思っているからです。また、神経締めもしません。その日のうちに持ち帰るのであまり必要がないと思っています。

 2.持ち帰り 

 締め終わってから、魚を持ち帰るまでまでは、クーラーボックスを5~10度Cに保つのが良いとされているようです。しかし、釣り場では温度管理なんて出来ませんので、一平は、クーラーボックスの中に買った氷を入れたまま、魚も一緒に入れています。
注意しているのは、魚が直接氷に当たらないようにすることです。直接、当たると魚が氷焼けしてしまうからです。
魚は新聞紙かキッチンペーパーで1匹ごとに包むのが良いといわれていますが、面倒なので一平は、ビニール袋に一緒に入れて持ち帰ります。

3.平磯海釣づり公園内で、魚をさばいて持ち帰り 

 真鯛は家で調理すると、ウロコが飛び散り台所が汚れるし、特に真鯛のウロコは臭い(におい) が強烈なので、一平は、写真―2に示す平磯海釣づり公園の管理事務所の前で調理してから帰ります。
ここは、包丁もウロコ取りも貸してもらえ、まな板やさばくところもあるので、ここで自分でウロコを取り、内臓を出し、魚を処理してから家に持ち帰ります。さすが、海釣り公園ですね~ 以前は、魚を持ち帰っても、さばくのと料理をしなければならないので、嫌がられましたが、最近は女房殿もにっこにこです(笑)

写真ー2 平磯海釣づり公園、管理事務所の写真

写真ー2 平磯海釣づり公園、管理事務所(テントNO8付近)


(3) 釣った後の「食べるまでの時間」 と味 

  明石の「魚の棚」のホームページ(ダッシュ明石)に興味深い記事が、掲載されていたので紹介したいと思います(この記事は2004年10月の記事で少々古いですが・・・)

NPO法人「ダッシュ明石」が行った味覚実験から

天然鯛がもっともおいしい瞬間は?

  2004年10月7日、明石市民47人が参加して行った味覚実験で興味深い結果が出ました。
人間の感覚(五感)を使って食品の調査・判定をする「官能検査」という味覚実験です。

天然の明石鯛と養殖鯛、それぞれ締めてから食べるまでの時間を直後、2時間半後、5時間後、10時間後、24時間後の計10種類を比較するというものです。それらを食べ比べて「どの状態の鯛の刺身が一番おいしいか」の統計を取った。その結果、
「年齢、性別にかかわらず、締めてから10時間後に食べた天然鯛が最もおいしいと感じる」

という明確な結果が出ました(グラフ1)

グラフー1 官能検査の結果(総合評価)

グラフー1 官能検査の結果(総合評価)

さらに、その実験のすぐ後で、同じ10種類の身を科学的に測定したところ、「締めて10時間後の鯛のグルタミン酸濃度(うまみ成分)が、他のものに比べて突出して高い」ということが解ったそうです。(グラフ2)

グラフー2 化学分析結果(グルタミン酸濃度)

グラフー2 化学分析結果(グルタミン酸濃度)

釣り人にも、大変参考になる、結果ですね。

さて、寿司屋や鮮魚店の鯛は、一般的に締めて、血抜きをし、内臓も出しているようです。スーパーの鯛は、運ばれてくるときには、内臓は付いており、店の中で内臓を出して、パック詰めして、売られているそうです。

美味しい鯛を食べようと思えば、釣ってから10時間で食べるのは無理としても、内蔵付きの鯛は、できるだけ買わないようにしたいものです。

※1)

・地域の入れ物/養殖真鯛の養殖量 ランキング(平成30年)によれば、 天然真鯛の漁獲量比率は全体の約30%、養殖真鯛は約70%である。養殖真鯛の水揚げ量の全国合計は、60,736tで、ランキングトップは愛媛県であり、その水揚げ量は34,009tでシェアは56%となっている。

また、天然真鯛の漁獲量(水揚げ量)の合計は、25,327tで、トップは長崎県の4,522t  で、シェアは17.9%となっている。ちなみに兵庫県は、天然真鯛で5位、養殖真鯛の水揚げ量は、ほとんどなくランキングもありません。

表ー1 真鯛の水揚げ量(平成30年)

表ー1 真鯛の水揚げ量(平成30年)

(4)釣果報告 

 2020年10月23日、釣行しましたので報告します。

9月30日以来の釣行です。前日の夜から雨で、朝も雨が降っていました。しかし、天気予報は12時ごろから晴れとなっていたので、朝から、釣りの準備です。午前11時に家を出発です。まだ少し小雨がパラついていました。

「フィッシング舞子」でシラサエビを2杯購入して平磯海釣づり公園に直行したら、12時
15分でした。晴れてきたので、海釣り公園内でシラサエビを1杯追加購入しました。
今日は、朝から雨のせいで釣り人が極端に少なく、自分の好きなところで釣ることができます。いつもはテントNO2~NO7くらいで釣るのですが、今日はNO9にしました。ここなら、NO8の管理事務所に近く、釣った魚をさばいて帰るのが楽だからです。

釣り始めてから1時間くらいは、小さなベラが、2匹釣れただけでした。どうやらエサ取りはコイツの様です。潮は小潮で「ゆっくりとした西流れ」で、釣りには絶好の流れなのにエサ取りにエサが取られて、肝心の真鯛の当たりがありません。

22cmくらいのベラが来ましたが、今日の目的は真鯛なので放流です。1時40分過ぎにウキが「スポット!」沈みました。手ごたえもなかなかです。「30㎝は超えているぞ」と直感しました。上がってきたのが、写真―3の40㎝の真鯛です。

写真ー3 釣った40㎝の真鯛(2020年10月23日)

写真ー3 釣った40㎝の真鯛(2020年10月23日)

4時半くらいまで釣りましたが、今日の真鯛の釣果は40㎝、と27㎝の2匹でした。

管理事務所で魚をさばいて、夕方5時過ぎに平磯海釣づり公園を後にしました。

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