ステップ6、Abuリールの遠心、メカニカルブレーキの設定
こんにちは! 一平です。
第38回は、Abu両軸リールの遠心ブレーキ、メカニカルブレーキ設定の仕方です。
バックラッシュを防ぐ方法として、両軸リールには2つのブレーキ機構が備わっています。
それは、遠心ブレーキとメカニカルブレーキですが、設定が必要です。
アブガルシア6500シリーズでは、構造はほとんど変わりませんので、アブガルシア6500CL 右利き用の両軸リールについて考えます。
1.メカニカルブレーキについて
両軸リールの左側に調整用のつまみ(図―1)があって、このつまみを右回転すると、ブレーキが利きます。左回転で緩(ゆる)みます。
すぐ下に、目盛りが1から10まで打ってありますが(図―2)、これは単なる目安でほとんど役に立ちません。わざわざ目盛りが10段階にも打ってあるので、さぞかし意味があるのだろうと思いがちですが、一平は、あまり意味がないと考えています。
さて、初心者がまず悩むのが、このブレーキの調整です。
図―1にリールの左側(ハンドルの反対側)にあるブレーキツマミの写真を示します。
図―2にブレーキツマミの下に刻印されている目盛り(1~10)を示します。
図―3 にハンドル側(右側)のブレーキツマミを示します。
このツマミも右回転で、ブレーキが利くようになります。
こちら側には目盛りは付いていません。
ブレーキのツマミは左右にあって、理想的には、両方がほぼ均等なのがよいと思われます。
しかし、
右側のツマミを少し緩めに設定すると、左側を少し緩めただけで、全体のブレーキがユルユルとなって、調整が難しくなります。
一平は、右側のブレーキを少し強めに設定し、実践では左側のツマミで調整するようにしています。このあたりは、各個人に合わせて、自分で練習して見つけることが大切です。
そして、使い方ですが
最初はブレーキをいっぱい効かして投げます。
全く飛びません(20~30mくらいか)。すこし緩(ゆる)めてまた投げます。
ブレーキを少しずつ緩めていって、バックラッシュしない範囲で、自分にとって投げたい距離になるところを探してブレーキの設定をします。
2.遠心ブレーキの設定
遠心ブレーキの設定は、両軸リールを分解しなければなりません。
初心者にはこれが厄介ですね~
一平は、全く新しいリールを、いきなり分解するのは、恐る恐るでした。
設定とはいえ、新品で買ったばかりの品物を自分で分解するなんて聞いたことがありませんね。
しかし、不思議なもので、新品を自分で曲がりなりにも一回分解すると、自信が付くのでしょうか。それ以降のメンテは、ほとんど抵抗感がなくなりました。
AB6500CLのリール分解とメインテナンスについては、下記の「遠投カゴ釣りしま専科」に写真付きで、詳しく書かれており、これを参考にしました。
Abu 6500CL 分解とメンテナンス
1、 ハンドルとギア編
2. スプール編
3. 反対側のフタとレベルワインダー編 です。
写真ー2は、ハンドル側の分解した部品です。左側より、分解順にパレットに並べています。
それぞれの名称や分解の仕方などは上記1.2.3.を参照してください。
この中で、特に注意すべき点は、以下の2点です。
① 写真中 A のEリング をはずす時、よく跳ねて飛んでしまう。
これが非常に小さいので、一平は何度も、部屋の中を探しまわりました。
② B は、セットになっているのでこれ以上の分解の必要はないと思います。
どうしても心配なときは1回/年 程度でいいと思います。
また、ハンドルの左側は簡単なので、省略しています。
さていよいよ、遠心ブレーキの設定です。
遠心ブレーキは写真-2、C の部分にセットされています。詳細を図ー4に示します。
遠心ブレーキは AB6500CL では、購入時点では、白いプラスチック製の部品(コマ)が6個ついています。図ー4(右側)は、4個のみ示しています。
そして、図ー4をよく見ると、Dの白いプラスチックのコマだけが、飛び出ていて、ブラブラになっているのが判ると思います。
遠心力が働くと、このコマが外壁に当たり、回転にブレーキがかかるようになっています。
すなわち、遠心力が強ければ強いほど、自動的にブレーキ力も増し、バックラッシュを防いでくれる構造となっています。
他の3つのコマは、円の中心側に白いプラスチックを押し込んで、動かないようにしています。(円の中心側に白いプラスチックのコマを押せば、ぱちっ!とロックされる仕組みです)
現在一平は、遠心ブレーキを1個のみ利かして(当然のことながら、少ないほどよく飛ぶ)
使っています。最初は、2個利かして投げていたのですが、飛距離が欲しくて、途中で1個にしました。
3.不思議な部品
「遠投カゴ釣りしま専科」は、一平が遠投カゴ釣りをマスターするのにバイブルとして最も重宝し、何回も繰り返し読んだ素晴らしい書です。
ところが不思議なことに、遠投カゴ釣りしま専科のAbu 6500CLの分解とメンテナンスに一度も出てこない(記述されない)部品があるのです。
「購入時には、必ずこの部品が付いているにもかかわらず」 です。
詳しい方は、すでに気かれたと思います。そう、それが、図ー5に示す、黒いプラスチックの部品です。(一平の写真―2の中にも、これは示しませんでした)
図ー5 の黒色プラスチック部品は、練習中にすぐ壊れてしまいました。「当たり外れの不良品」だったかもしれないと思って、すぐエイト玉津店から手配しました。
ところが取り寄せて、使ったら またすぐ壊れてしまいました。
購入したパーツリストの設計図にもちゃんと、図ー6の通り掲載されています。
20090の部品番号で、材質はポリスルホンで黒色、ばねで締め付けるとあります。
この黒色プラスチック部品は、スプールが高速回転すると、スプールシャフト自体もわずかながら回転するので、これを抑えているとか、解体の時にスプールをフレームから取り出しやすくするとか言われていますが、どうもよく効果の程が分かりません。
そこで一平は、ピュア・フィッシング・ジャパン㈱ の設計に問い合わせをしました。
すると、この部品はリールを分解する際に、スプールとシャフトが別々なので、シャフトを落としてしまうのを防止する装置だとのこと。すなわち、リールが動作するに必要な部品ではないことが分かりました。
コンクリートの上でリールを分解する訳でもないし、そこまで考えなくてもよいとは思いませんか。「過ぎたるは及ばざるが如し」 ですね。
それからは、この部品は外して使っていますが何の問題もありません。
道具もそろい、投げ方も、ブレーキ調整もマスターしたので、次回(第39回)からは、いよいよ遠投練習開始です。
コメント
おつかれさまです。
ブレーキ調整は大事なとこですね。
私はスプール緩々0~僅かキツ目でメカブレーキ調整で
遠心ブレーキは1個だけの使用で現在やっております。
バックラについてですが江戸川道場のHAPPYさんによると
投げ切ったあとの穂先が如何に暴れないようにするのが
距離を伸ばしバックラ皆無になるとのことを教わりました。
けど・・・私には無理~!
時折バックラしますのでいつも予備リール2個持っていきます(^^;
いつも嫌のあるコメしてすいません。
只、関西で両軸遠投者が多々おられたことが嬉しくてなりません。
月夜さんのコメントについて一平は、少しも嫌のあるコメントだとは思っていませんよ。
実践者としての体験やアドバイスであって、ありがたいと思っていますし
仲間が出来たような気がしていますよ。