釣りエサ、シラサエビの捕獲作戦

釣りエサ・シラサエビの捕獲作戦、エビの群れを探せ!

 こんにちは! 一平です。

第51回は、釣りエサ・シラサエビの捕獲作戦です。
一平の近所の川に行けば、玉網の一掬(ひとすくい)で数匹のシラサエビを捕ることができます。
釣り人の中には近所の川に行き、シラサエビを捕って、エサ代を浮かせようと考える人もいるのではないでしょうか。
しかし、これには「手間がかかる」「時間がない」「面倒だ」といった障壁があります。
シラサエビを捕って、釣りの日まで生かしておかなければならないのはいかにも面倒です。
ましてや釣り当日の朝にシラサエビを捕獲するには手間がかかりすぎるし、大事な釣りの時間が減ってしまいます。

しかし、一平が第50回で報告したように、シラサエビが手に入らないとなると話は別です。
4~6月の時期は、別のエサで釣りをすることも考えられますが、どうしても自分の釣りは、シラサエビでなくては困るという一途な人もいるのではないでしょうか。
そこで一平は、4月~6月の期間で、シラサエビを近くの川で捕ることを試みました。

写真ー1 加古川(2017年8月4日)

写真ー1 加古川(2017年8月4日)

           

1.近くの川には、釣りエサとして十分な数のシラサエビが存在しているのか?
 
 一平の住んでいる兵庫県三木市近くには、図―1に示す大きな川が4つあります。
淡河川(おうごがわ)、志染川(しじみがわ)、美蓑川(みのうがわ)、加古川です。
美嚢川、志染川、加古川は、いずれも一級河川です。
志染川は、呑吐(どんと)ダム下流で淡河川と合流し、その後美蓑川とも合流し、加古川に流れ込んでいます。
一平は、図―1のA、B,C,Dの4ヶ所で、シラサエビの採取を試みました。
期間は2017年5月から8月までの期間です。

図ー1.シラサエビを採取した場所(A~D)

図ー1.兵庫県三木市周辺でシラサエビを採取した場所(A~D)

      
     
その結果、1回の玉網の掬い(すくい)取りで1~2匹のシラサエビが捕れた。
もちろん網で掬っても取れないときもあったが、平均的に1~2匹のシラサエビを捕ることが出来た。
自分で想像していたよりも良く捕れたし、これらの川には、多くのシラサエビがいることが分かった。
第48回「驚くべきシラサエビの価格差、三店の価格比較」で報告したとおり、エビの大きさにもよるが、購入時の一杯分の平均エビ数は、三店の調査より

(146+184+255)÷3 =195匹 程度と考えられる。
2杯分のシラサエビを真鯛釣りに使うとすれば、約390匹のシラサエビが必要となる。
そうすると、2杯分のシラサエビを確保するには、最低でも195~390回の掬い捕り(すくいとり)が必要となり、これでは、シラサエビ捕りに丸1日かかってしまう。

実は川まで行き、長靴を履いて玉網とバケツを持って川に入るだけでも大変だった。
A、B、Cは川に降りるのも大変で、降りても大きな石ころが多く、歩くにも大変だった。
最近は河川の改修が進み、川には防護ネットや、降り口に多くの進入禁止の立札がある。
Dでは侵入防止用の柵があり、Cでは数百メートルにわたって電気柵が設置されていた。

「俺はイノシシではないぞ」と思いながら、何とか川の下に降りようとしたが、本当に大変だった。川の中に入ることが非常に難しくなっていることを、あらためて認識した
よくよく考えてみれば、川だけでなく、京阪神の海辺は直立岸壁と化し、それ以外の海岸で
さえその多くが立ち入り禁止という管理された状態にある。現在では、子供たちが自分で川に入ることすら非常に難しい状況にあると言うことを改めて認識した。

その都度、網でシラサエビを捕獲するのは、現実的でないことを実感した。
そこで次に、大きな網を仕掛けて一網打尽にする方法を考えた。

2.大型網によるシラサエビ捕獲作戦
 まず、図―2に示すエビを集めるための捕獲網(ネット通販、¥2,580円)を準備した。
この網を、図―1の加古川A場所(一級河川、我家から車で約15分)付近に2017年5月28日、に仕掛けた。 

図ー2 シラサエビ捕獲用 大型網

図ー2 シラサエビ捕獲用 大型網

     
・網の大きさは約80×80cmで、幅は35cm。網の入り口は4個有り、穴の直径は20cm×14cm
 程度である。
・餌はカマボコを細かく切ったものと、イソベラ2匹をぶつ切りにしたものとした。
・4日後の(6/1) に網を引き揚げましたが、シラサエビは1匹も入っておらず、驚くことに大
 きなカメが3匹も入っていた。 

・亀はすでに3匹とも死んでいた。網の中で暴れたためか、底の部分が一部破損し、穴が開い
 ており、シラサエビは1匹も入っていなかった。
・網に近づいた時、ひょっこり網のすぐ横で水中からイタチが顔を出した。イタチが網の中に
 入っていたら、網はずたずたに引き裂かれていただろう。
           
この作戦は、見事に失敗した。その原因は

① 網入り口の穴は、ラッパ型になっているとはいえ、大きすぎたこと。
  約20cm×14cm はエビだけでなく大きな生物が楽々入れる。シラサエビは亀の好物らし
  く、食べられたか、あるいは全く入ってこなかったかもしれない。入ってきたとしても網
  の破損した部分から逃げ出したかもしれない。

② 網を仕掛けて4日後は長すぎた。毎日、確認すべきであった。
  網を仕掛けてわずか4日後なのに、網には藻のようなものがこびりつき、全体にコケが付
  着し、網は、まるで幽霊屋敷のようになっていた。 
  しかも網に入れた魚と亀の腐敗臭が、漂っていて洗うのが大変だった。

エビを獲るのは大変だと、改めて思い知らされた。
大型捕獲網による作戦が失敗したので、今度は小さな捕獲器を準備した。
量を確保するには、数で勝負することを考えた。

3.小さな捕獲器によるシラサエビ捕獲作戦
(1)えびたつべ漁のカゴ検討
 まず、第50回で報告したとおり、「たつべ漁」でびわ湖の漁師が使っているカゴが手に入らないかを検討した。写真―2にこのカゴを示す。
このカゴを製造しているメーカーは、日本で1社しかない。
漁師専用であるから、購入は、最低20個単位のようである。価格は¥28,320円/20個である。(2017年9月時点) しかし、現在は、在庫がすべて売れて(2017年年9月)、製造ロッドは1000個単位ということだ。
2019年11月に再調査した。やはり売っていないようだ。どうやら漁師さん専用で1000個単位でないと作ってもらえないようだ。この場合は、1個当たり980円なので百万円出せば作ってもらえそうだ(!??) しかしこれは釣り人にとって現実的でない。
 

写真ー2 「えびたつべ」漁のカゴ

写真ー2 「えびたつべ」漁のカゴ

そこで、別の方法を模索した。

(2)ペットボトルを利用する方法
 次はペットボトルを利用することを考えた。
捕獲容器は、ペットボトルの頭の部分をカットし、カットした部分を、反対向きにして差し
込んで作った。2つの部分は、大型のホチキス止めとし、ボトル全体には、錐で穴を開けた。
一部は大きなエサ入れが、できるような窓部分を作った。
     
 

図ー3 ペットボトルを利用したシラサエビ捕獲器

図ー3 ペットボトルを利用したシラサエビ捕獲器

                                

                                   
これを図ー1に示す加古川のA場所に、2個仕掛けた。(2017年8月2日)
エサはかまぼことイソベラを使った。8月4日に確認したところ、

一方のペットボトルには、  エビ2匹、メダカ2匹、ハゼ1匹      が
他方のペットボトルには、  ハゼ6匹、大きなオタマジャクシが1匹   が入っていた。

獲れたエビはわずか2匹のみであった。

図ー4 加古川でペットボトルを仕掛けた場所A(2017年8月2日)

図ー4 加古川でペットボトルを仕掛けた場所A(2017年8月2日)

川にシラサエビはいるのだが、効率的に捕る良い方法がなかなか見つからなかった。
少しずつ捕るのが、現実的でないとしたら、エビを集めて捕るか、群れている所を探し、一網打尽にするしかない。
そこで今度はシラサエビのいそうな川や池を捜し歩いた。ポイントは浅瀬、砂地、水温の低い所と聞いた。
釣り好きの理髪店のマスターが、10年前に「シラサエビが大量に群れていた」という所にも行ってみた。
しかし、シラサエビが群れている所はどこにも見つからなかった。

4.大逆転、シラサエビの群れ発見
 その後1か月半くらい経った2017年9月24日に、我が家のメダカ水槽の水を汲みに、三木市のある川に行った。1~2か月に1回くらいの割合で行く。
その時、偶然にもシラサエビが川の澱み(よどみ)に、群れているのを発見した。場所は秘密です(笑)
この日は、夕方だったので、次の日の昼間に撮った写真が下である

写真ー3 シラサエビの大量の群れ(2017年9月25日)

写真ー3 シラサエビの大量の群れ(2017年9月25日)

「うわ~!」いるいる、いっぱいいるではないか。どうして今まで気づかなかったのだろう。
ここは8月の初めに、一度シラサエビの探索をしたところであるが、その時には川の水量が多く、川幅も広かったので、発見することが出来なかった。
今回のこの場所の川の深さは、わずか10cm程度であり、上からも良く見えた。
こんなに大量のシラサエビが群れているのを見たのは初めてだった。

虫取り用の小さな玉網ですくうと、1回で30匹以上のシラサエビが獲れた。
4~5回すくっただけで、100匹以上のシラサエビが獲れた

写真ー4 網で掬ったシラサエビ(1回分)2017年9月25日

写真ー4 網で掬ったシラサエビ(1回分)2017年9月25日

捕獲用の大型網やペットボトル道具など、な~んにも必要ない!!
5月~8月のシラサエビ捕獲作戦はいったい何だったのか。なんと無駄な労力を使ったのだろう。
ただ心配は、この群れを発見したのが9月24日なので、シラサエビが品薄になる4月の末ごろから6月にこの場所で、同じようにシラサエビがいるかどうかである。
まあいいや!ここにこれだけのシラサエビがいることが判っただけで、何とかなりそうだ。

2018年の5月に同じところに行って、確かめてみた
写真―3 ほど多くのシラサエビは見当たらなかったが、多くのシラサエビを見つけることが出来た。
こうして、やっとシラサエビ捕獲作戦から解放された。

加古川では、シラサエビを捕獲して商売にしている人がいると聞いた。
一平も興味はあるが(自分で使う分だけ捕るのは問題ないと思われるが、商売するとなれば、漁業権などの問題もあると思われる)これで商売をする気はありませ~ん(笑) 

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