一平の「釣りキチ」雑感
1、釣果報告
友人の助言、「シラサエビや、竿の話ばかりでは面白くない。たまには釣果の話もブログで紹介した方が良い」で、第58回から時々、釣果報告をブログに掲載することにしました。
写真―1は、10月23日に40㎝の真鯛を釣った時の写真です。たまたま、釣り上げたとき管理事務所の職員さんが見ていて、写真を撮ってくれて、平磯海釣づり公園のインスタグラムに掲載してくれました。
さて、11月6日は平磯海釣づり公園で40㎝のアコウ(写真―2 別名キジハタ)を釣りました。こんなに大きなアコウを釣ったのは初めてです。
9月30日は37㎝の真鯛、10月23日は40㎝の真鯛そして11月6日は40㎝のアコウと3回連続で40㎝前後の高級魚をゲットです。
11月6日は、家を午前11時ごろに出発し、12時過ぎに平磯海釣づり公園に到着しました。
今日は中潮で6時から10時ごろまでは潮の流れが速かったそうですが、一平が釣り始めてから午後4時半頃までは、潮が全くと言っていいほど動きませんでした。こんな日は真鯛の釣果は期待できません。釣れてくるのは、キュウセンべラ、イソベラばかりです。
結構型はいいのですが、今日はベラを持ち帰る気はありません。前回に釣った真鯛の塩焼きが、あまりにも美味しかったので、女房殿の要求は真鯛一本です。
いつもは70m位の遠投ですが、あまりにも潮が動かないので、仕方なく力一杯、80~
90mくらいの沖まで遠投していたら午後3時ごろ突然ウキが消えました。
「やった!!」すごい手ごたえです。しかし、なかなかリールが巻けません。30mくらい引き寄せましたが、「ブチッ」とハリスが切れてしまいました。
急いで、ハリスを取り換えエサを付け替えて、再度遠投です。4号のハリスが切られたので、コブダイだったのかもしれません。
それから、20分くらいしてまたウキが「スポッ!」と消えました。今度もすごい手ごたえです。
真鯛独特の「3段引き」グググッー、グググッーではありません。「ググッ、ググッ、グルッ!」です。
そして上がってきたのが 写真―2のアコウでした。
帰りが夕方遅くになったため、管理事務所で魚をさばかず、家に持ち帰ってから写真を撮ったので、魚が死後硬直していて、あまりきれいでないのが残念です。
釣った時の感じではヒレも立っていて、口も閉じて、もう少し重量感があった感じでしたが・・・
アコウの腹の中には、新しいシラサエビがたくさんありました。やはり、撒き餌は効いているようです。
アコウのウロコは小さく、がっちりと身に食い込んでいて硬いので、板前さんは包丁で皮ごと削いで、写真―3のようにウロコ取りをするそうですが、一平は、写真―4の「金たわし」でゴシゴシと丁寧にウロコ取りをしました。
「金たわし」はウロコが飛び散らず、ぬめりの多いアコウにはうってつけのウロコ取りです。
そして次の日、刺身と塩焼きそして煮付けと3種の料理をしました。どの料理も、非常に美味しかったです。刺身は真鯛よりも歯ごたえが良く、モチモチ、コリコリしていて甘みも有り、何とも言えず美味でした。高級魚といわれるアコウの味を堪能しました。
2、釣りキチについて
2015年7月10日、初めて、遠投かご釣りを平磯海釣づり公園で見て衝撃を受けて、「この釣りをマスターし、真鯛を釣りたい」と強く思ってから、早や5年が過ぎました。
遠投かご釣りをマスターするために、2015年7月から9月までの3カ月間にやったことは
「晴れ、とっきどき釣り」の第32回~第40回で、詳しく紹介しました。
暑い夏にもかかわらず、朝からパソコンとにらめっこ。情報を仕入れ、釣り具屋と、ホームセンターと、練習用の池の往復で、毎日朝から晩まで忙しく動き回りました。
自分は凝り性だと自覚はしていましたが、これほどとは自分でも驚いたし、こんな体力とエネルギーが残っているのが不思議でした。新しい目標ができると、人間はとんでもないエネルギーが湧いてくるのかもしれません。
カンダイ釣りは冬季なので、ゆっくりと出かけ、昼間の12時ごろからでも釣り始めることが出来るので、朝早く起きていくことは、ほとんどありませんでした。
しかし、この釣りを始めて、朝4時や4時半に起きることさえも、全く気にならなくなりました。
(以下からは、文意が伝わりやすいように「ですます調」でなく 「だ・である調」の文章としました。)
とうとう「釣りキチ」に近づいてきたかもしれない。2017年の秋ごろ、ふと、そんなことを思いながら、「キチ」というのはもちろん「気違い」のことだろうなと思い、ネットで「釣りキチ」を調べてみて驚いた。
「釣りキチ」の「キチ」は「気違い」の「キチ」だから差別用語なので、「釣りマニア」と言えというのが昨今のメディアだと言うのだ。「ええっ!」と絶句した。「釣りキチ三平」って好きな言葉なのに・・・このブログの「一平」もここからヒントをもらったのに・・・
NHKが自主規制したのが始まりとか・・・
「釣りキチ」は、現在では差別用語・放送禁止用語とされている。
「釣りキチ三平」の作者は、かって、その題名に「キチ」が付いているだけの理由でメディアの言葉狩りにあったという。そして、4,000万部以上も販売された大ヒット漫画「釣りキチ三平」も「釣りマニア三平」に改めるべきかどうか議論されたそうだ。
釣りキチが放送禁止用語になったのは「気違いと呼ばれることで悲しむ人たちがいる以上、そういう言葉は使うべきでない」というのがその理由のようだ。
「釣りキチ」の言葉には、お前は釣りにばかり夢中になって、どうしようもない奴だと言いながら、言葉の中には、「物事に対して死ぬほど好きになれる」相手に対して、多少の敬意や親しみの意味が込められていると思うのは一平だけだろうか。
車好きは「カーキチ」、「トラキチ」はタイガースの熱狂的ファンのことを言う。
「カーマニア」とは、本物の車でなく、好きなオモチャの車を集める人を言う場合もある。
「虎キチ」を「虎マニア」? 世界の虎を集めている訳でもなし、何が「虎マニア」ですか。そんな言葉で表現しては、言葉の持つ意味さえ、誤解されかねず、いいはずがない。「釣りキチ」は釣りキチなのであり「トラキチ」はトラキチなのである。
給仕はダメで「接客係」、坊主は「僧侶」、親方は「チーフまたは班長」、百姓はダメで「農業従事者」板前は「調理師」、そして、ついには、「落ちこぼれ」はダメで「授業についていけない子供」、また「蛙(かえる)の子は蛙」もダメで「凡人の子は凡人」と言わなければならない。そして、「片手落ち」は「気配りにかける」、と言わなければならないだって?
一平は、障害を持つ人を差別する気は毛頭ありません。
しかし、例えば、米軍基地の敷地外のことは「基地外」となるが、「きちがい(キチガイ・気違い)を連想するので、「基地の外(そと)」と言い換えなければならない」となっては、もはや気を使いすぎて「逆差別」となっているのではないだろうか。調べてみるとこのような放送禁止用語が、400以上も存在することにはまったく驚きです。
一方で、表現の自由やオリジナリティーの尊重が叫ばれています。これらとどう向き合えばよいのだろうか。
「蛙の子は蛙」響きもいいし、この一言で状況が理解できる。これを「凡人の子は凡人」と表現したら、ほんとうに平凡な文章になってしまう。
歯切れのよい言葉、短い言葉で、その場の状況や心情を表す日本の言葉は、日本文化の神髄で、誇りであり失いたくないものだ。
一平は、正岡子規の俳句「柿食えば・・・」(写真ー5参照)の句が大好きです。
ダメダメ、私は釣りブログを書いているのだ。ついつい熱くなって脱線してしまいました。
追記
2020年のコロナ感染症発生以降、一平は2月ごろから釣行が少なくなって、9月末からは2週間に一度くらいの頻度です。残念ながら現在は、「釣りキチ」返上です。
しかし、天気の良い日にのんびりと出かけていく釣りも悪くないものですね。